カビ・結露防止のポイント
野庭団地ばかりではありませんが、築20年以上の比較的古いマンションでは断熱材の不足が原因で
カビ・結露が発生しています。
カビと結露の発生原因は一緒で、結露が起きるからカビが発生すると云う事です。
カビを防止するためには結露を防止すると云う事になります。
1.見えない結露とカビの発生
壁の内部は見えませんが、ガラス面と同じように結露が発生し
コンクリート面が結露水でびしょびしょになっています。
その結露水はクロスが貼られている石膏ボードに吸い込まれ
接着材などを栄養分にカビが増殖します。
2.結露防止の仕組み
カビを防止するためには結露を防止すれば良いわけです。
結露は冷たいものに空気が触れると空気に含まれている水分が冷やされて水になる現象です。
室内の空気を冷たい物に触れさせなければ
結露は発生しません。
その為に断熱材を外壁面に張って防止します。
写真(右)は断熱工事の様子です。
3.設計施工上のポイント
原理的には上記のような単純な事なのですが、設計や施工に関してはかなり慎重に行う事が要求されます。
断熱材を取り付ける際にも、結露防止の原理原則に則って行わないと効果が半減されてしまいます。
詳しい事は企業秘密の部分もありますが、外壁側になるべく隙間を作らない、室内の空気が外壁側に流れ込まない工夫をする等です。
又、使用する断熱材の性質や断熱材の厚み、施工範囲などもしっかり確認しないと
効果が出なかったり過剰な工事になってします。
4.内窓サッシの取付け
カビ・結露防止の断熱工事では内窓サッシを一緒に行う事をお奨めしていますが
予算上どうしても工事範囲を削るのであれば、内窓サッシを後回しにして下さい。
内窓サッシは取り付ける準備を行っておけば後日でも簡単に施工ができます。
5.知っておいて欲しい事
カビ・結露防止の断熱工事を行うと、お部屋が
少し狭くなります。
外壁面の壁全面と側面の一部に断熱材を取付けるので
少し出て来ます。
天井も状況によっては下がってきます。
写真(右)参照ください。
6.お客様にご注意頂く事
カビ・結露防止工事は工事をしたら水漏れが直ると云うたぐいのものではなく、天気予報の降水確率と同じで
自然条件と室内の生活環境によって起きてくる確率です。
断熱材の厚さや種類を決める際にも関東地区ならばこの程度という感じです。
浜と云えど立地条件によってはかなり温度差があるはずで
寒ければ結露が発生し易くなります。
同様に同じ自然環境で同じ断熱工事を行っても室温が高いとか、ガスストーブなどを
使用しているかエアコンかと云う事で大きく変わって来ます。
そう云う意味で以下の事をお守り頂くのは大事です。
- 暖房はエアコンで行う。
- 大勢人が集まっている場合や鍋料理などを行う場合には換気を適切に行う。
- 結露の起きやすい北側の部屋にキッチンからの水蒸気が回り込まないようにドアなどは締めておく。
- 家具を置く場合には裏側を少し開けておく。
- コーナー部分にはなるべく家具などを置かない。
- 部屋の換気は適切に行う。
などです。
カビ・結露に関して更に詳しくお知りになりたい方は以下も参照して下さい。
マンションのカビ・結露防止・・・